ミオスタチン関連筋肉肥大
筋肥大を強く抑制する成長因子に、ミオスタチン(myostatin)がある。ミオスタチンは、TGF-βスーパーファミリーに属する成長因子で、この遺伝子をノックアウトした(働かなくした)マウスでは、200%を超える筋量の増加が見られる 1)。
ミオスタチンは、主に胎児期での筋繊維の増殖を抑え、出産前の胎児の過剰成長を抑えているものと考えられる。しかし、成体においてもトレーニングによる筋肥大に関与している可能性が高い。実際、力学的負荷によってマウス骨格筋におけるミオスタチン発現量が低下することをしめした 2)。
また最近、ヒト骨格筋においても、長時間のレジスタンス・トレーニング後にミオスタチン遺伝子の発現が低下することが示されている。
参考・引用文献
1) McPherron A et al.;Regulation of skeltal muscle mass by new TGF-beta superfamily member. Nature,387:83-90,1997
2) Kawada S et al.; Myostatin production and localization in mouse skeltal muscle during aging, unloading and reloading after unloading. Exptl Biol Med, 228(6)627-633,2001.
ヒトにおけるミオスタチン関連筋肉肥大の存在が初めて確認されたのは、つい最近の2000年のことで、通常児の2倍の筋肉を持つ赤ちゃんがドイツで発見されたそうです。(ただし、医学文献として報告されたのは2004年)。
その後、ジョンズ・ホプキンス大学の調査研究により、現在ミオスタチン関連筋肉肥大を有する人が世界各国で100人ほど見つかているそうです。
写真:ミオスタチン関連筋肉肥大の牛



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